先日、アジアンブリーズHPでも発表した通り、アジアンブリーズ2020シーズンに参加された横山貴明選手の高知ファイティンドッグス入団が決定しました。
今回、その横山選手にテレビ電話でインタビューを行い、その経緯とアジアンブリーズでの経験を中心に話してもらいました。
その様子をお届けします。
次回以降のアジアンブリーズの参加を検討されている選手は必見のです!
高知ファイティンドッグスと契約に至るまで
近藤:まずは高知ファイティンドッグスとの契約おめでとうございます!
横山貴明選手(以下横山):ありがとうございます!
近藤:アメリカからの帰国後、どのような流れで高知との契約に至ったのでしょうか?
横山:実はアメリカ滞在中から、マイナーではありますが、メジャーリーグからのお話もありました。
しかし、新型コロナウイルスの影響でアジアンブリーズの全日程を消化する前に日本に帰国となり、先行きが不透明な中で状況を見ていました。
日に日に状況が悪化する中で、正直今年はもう厳しいのかなと思っていると、案の定今季のマイナーリーグ中止のニュースが目に入ってきました。
そこから色々な選択肢を探る中で、台湾でプレーできるという可能性もありましたが、結局は契約に至ることができずで。日本でプレーするという選択肢に絞られる中で、ありがたいことにこの状況にも関わらず、高知ファイティンドッグスからオファーをいただき契約することになりました。
近藤:なるほど!本当に先が見えない中で契約が決まり良かったなと思うのと同時に、半年ほど無所属の状態でモチベーションを切らさずにコツコツと努力を続けられたというのは本当に素晴らしいと思いました!
横山:モチベーションというより、今年でもう29歳になるので、良い話がなければもう辞めるという覚悟を持って準備をしていました。
今年はコロナの影響でNPB球団が新外国人を補強することが難しいため、投手を補強する必要性のある球団からオファーがあるという可能性も考え、正直なところ日本の独立リーグでプレーするということはあまり考えていませんでした。
その可能性を信じていたので、無所属ながらも目標を高く持って準備に取り組めていたと思います。
しかし、当然簡単にはオファーも来ることはなく、NPBの登録期限を考えるとまずどこかでプレーしてアピールしないといけないと考え、所属先を探すことに決断しました。
そのような状況にも関わらず、そんな僕を快く受け入れてくれた高知には本当に感謝しかありません!
もちろんNPBに戻ることを目標とはしていますが、今は目の前のチームの勝利のために全力を尽くしたいという気持ちが強いです。

アジアンブリーズでの経験
近藤:アジアンブリーズの話に戻りますが、参加されたきっかけなど教えていただけますか?
横山:去年も参加しましたが、単純に海外挑戦したいなという思いがあったのと、昔からアメリカの野球に対して憧れがありました。
そして、去年の参加後にメキシコリーグでプレーすることもできましたし、得られるものがすごく大きかったので今年も参加しました。
実は元々、思ったことを素直に言えるタイプではなかったんですけど、去年のアジアンブリーズやメキシコでの経験を通じて、思ったことが言えるようになりました!
これは自分の人生の中でもすさまじく大きな変化でした!
近藤:ただ海外で挑戦したというだけでなく、自己成長にも繋がったんですね!
横山:めちゃくちゃそれは感じます!
他にもアメリカやメキシコと日本の指導スタイルの違いも感じれたことはかなり面白かったです。
日本では試合後のミーティングの中で監督やコーチから「ここが悪かった。」「ここを直そう。」といったマイナスポイントを指摘されることが多いのですが、向こうでは悪かった部分は自分自身が一番わかっているという考えがあるからなのか、結果が出ていなかったとしても必ず良かった部分も見つけて話してくれるんですよね。
「今日は結果が出ていなかったけど、お前のここが良かったぞ!次は良かった部分をがもっと出せるように頑張ろうぜ。」なんて言われたらそりゃやる気がでますよね(笑)
本当に日本より結果に対してシビアである反面、指導者が選手の最高のパフォーマンスを発揮できる精神状態を作るのが上手いなと感じました。
近藤:僕は日本の野球しか経験したことないのですが、そんな指導を受けられたら選手としては幸せだなと思います!
アジアンブリーズで海外契約を目指す若者へ
近藤:アジアンブリーズをきっかけに色々な経験をされてきた横山さんから、海外契約を夢見る未来のアジアンブリーズ戦士たちに何かメッセージをいただけますか?
横山:まず目に見える部分で言うと、アジアンブリーズは契約実績がしっかりとしているという点ですね。まだ来年が3年目ではありますが去年、今年と毎年進化しているので、来年も更なる進化が期待できると思います。
契約に関しては、個人の実力に左右される部分もありますがもう一つの価値は「人間的に成長できる機会がある。」これに尽きると思います。
一般的な仲介業者であれば、いくらで仲介していくらフィーを取れるのかという点にフォーカスしてしまいますが、アジアンブリーズはその選手一人一人の人生経験という部分にも価値を置いているので、契約ができなくても間違いなく人生にとってプラスになるプログラムだと確信しています。
僕も一度目参加して、自分が変われたんじゃないかと思える人生の中でもかなり大きい一大イベントになったので。だからこそ2回も参加していますし!
近藤:たしかに。仲介業者はいくらでもいますけど、経験や自己成長に重きをおいているプログラムはアジアンブリーズだけといっても過言じゃないですよね!
横山:そうですね。僕も元々、学生時代は日本の野球に疑問を感じていたタイプなので、同じように日本の仕組みの中でうまくいっていない選手や新しい自分を発見したい選手には是非参加してもらいたいです!
必ず野球以外の面でもプラスになるイベントなので!

最後に
インタビューの中で、日本のプロ野球も経験した横山選手が、「アジアンブリーズを通じて、自分を変えることができた。」と話していたのがとても印象的でした。
アジアンブリーズを通じて、選手としても人間として一回りも二回りも成長した横山選手の今後の活躍に期待しましょう!