2025年10月14日から11月1日に行われた韓国蔚山市のKBOフォールリーグにオーストラリアのプロ野球球団メルボルン・エイシズの一員として参加した芦谷汰貴選手に話を伺いました。

- 今回のKBOフォールリーグを振り返ってください。
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今回の海外挑戦に際し、掲げていた目標は以下の3つです。
①野球選手として限界まで挑戦すること
②野球界のコネクションを広げること
③語学力の強化
このうち、成績面では悔しさが残りましたが、その他の目標については成果を得ることができました。 - KBOフォールリーグはどのような印象ですか?
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全体のレベルは、日本の独立リーグからNPBの3軍クラスに近い印象でした。大学野球のトップクラスや社会人の強豪チームよりは、やや劣ると感じました。特徴的だったのは、KBOではストライク判定にコンピューターを使用している点です。人間の審判と比較して低めのストライクが狭く、高めが広いため、縦の変化量が大きい変化球や、高めで押し込めるストレートを投げられる投手が有利だと感じました。
スタジアムはどこも非常に整備されており、マウンドも粘度質で投げやすかったです。試合は中継され、KBO球団のスカウトも頻繁に視察に訪れていました。大会全体を通じて、KBOの今大会に対する熱意が強く伝わってきました。また、KBOファンの方々もスタンドに駆けつけてくださり、近年の韓国野球の熱の高まりを肌で感じることができました。観客がいる試合ほど緊張感も増し、野球は見てくださる方がいてこそだと改めて実感しました。
- 所属したメルボルン・エイシズはどのような球団でしたか?
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チームメイトも首脳陣も、メジャーやマイナー、台湾プロなど高いレベルの舞台を経験している選手が多く、参加チームの中でもレベルが高かったです。チームの雰囲気も非常によく、毎試合、全員が一丸となって勝利を目指していました。投手コーチは「試合ではまずストライクを投げること」を徹底して話しておりました。
また、試合前にノックを行わないのは驚きでしたが、選手たちはそれを当然のこととして受け止めており、実際にエラーも少なく、大会を通じて安定した守備を見せていました。

- 印象に残った選手や指導者はいましたか?
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最も印象に残ったのは、現MLBカンザスシティ・ロイヤルズ傘下のHyungchan Um選手です。韓国の高校卒業と同時にロイヤルズと契約し、現在3年目です。バスやグラウンドでよく話をしましたが、彼の野球に対する情熱、そして挑戦を恐れない姿勢に刺激を受けました。野球の能力も非常に高く、将来的にメジャーの舞台で活躍する姿を見たいですし、また同じチームで一緒に野球がしたいです。
指導者の方々も全員が印象的でした。積極的に声をかけてくださり、技術面・精神面の両方で多くのアドバイスをいただきましたが、結果で恩返しできなかったのが悔しいです。
- 成長した、学んだことは?
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この大会を通じて学んだのは、「結果が出ない時こそチームのためにできることがある」ということです。
試合中の声かけやチームメイトとのコミュニケーション、荷物運びや細かいサポートなど、自分の視野を広げて組織に貢献する意識が身につきました。 - コミュニケーションはどうでしたか?
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日本で英語を勉強してきたおかげで、チームメイトや首脳陣ともスムーズにコミュニケーションを取ることができました。行ってきた勉強法は、単語帳で語彙を増やし、YouTubeやPodcastで英語を聴き、学んだ単語やフレーズをオンライン英会話で使ってフィードバックをもらうことです。とにかく机の上でどれだけ勉強できるかが重要だと思っています。私自身も継続して英語学習に努めていきます。

- 個人の成績パフォーマンスはどうでしたか?
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成績自体は到底満足できるものではありませんでした。しっかり課題に向き合い、克服していきます。
- 今後の目標は?
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まず、MLBチームからマイナー契約を取るという目標に変わりはないので、全力で挑み続けます。
- 海外挑戦を考えている選手へ
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海外でプレーする理由を、自分の言葉でしっかり語れるようにし、その想いを自らの行動で伝えていくことが何より大切です。長くはない選手生活をより充実させるためにも、「なぜ海外で野球をしたいのか」「そのために何を準備しているのか」「自分の強みは何か」を明確にし、それを相手に伝えれば道は開けると思います。そして海外でプレーするには、英語も野球の一部だと考えて取り組むことが重要だと、この大会で改めて感じました。

チーム成績
| リーグ戦 | 9勝2敗(1位通過) |
| プレーオフ | 0勝1敗(ベスト4) |
個人成績
| イニング数 | 5.0 |
| 勝敗 | 1-0 |
| 防御率 | 10.80 |
| 奪三振数 | 0 |
| 与四死球数 | 10 |
| 被安打数 | 5 |
*公式の成績はこちら
KBOフォールリーグで3年振りの現役復帰を遂げた芦谷選手。なかなか結果は出なかったものの、多国籍チームで多くの経験と成長を遂げることができました。この冬で現役時以上の投手を目指し体を鍛え上げます。次のステージへ向けて再始動です。
引き続き芦谷選手への温かいご支援ご声援を宜しくお願い申し上げます❗️
応援メッセージは Xで!
#アジアンブリーズ を忘れずに❗️
Changing Lives !!
Asian Breeze
講演会を行います
この記事でご紹介したような“挑戦の過程”を身近に感じていただける機会として、弊社主催の講演会を行いますのでこちらも併せてご確認ください。
「たったひとりの独立リーグ野球改革 出版記念講演会」では、元プロ野球選手でもなかった一人の若者が、野球とビジネスの両輪で道を切り開いてきたストーリーが語られます。
| 書籍タイトル | 『たったひとりの独⽴リーグ野球改⾰』 |
| 登壇者 | ⾊川 冬⾺/ミルウォーキー・ブルワーズ国際スカウト |
| 開催⽇時 | 2025年12⽉4⽇(木) 19:00-20:30 |
| 場所 | グレイドパーク秋葉原 東京都千代田区外神田1-15-18 |
| 参加申込 | https://toma-irokawa1204.peatix.com |





